#127加藤 孔士朗 【 蛍火、あるいは灯台 】 近所の公園にはBB弾がよく落ちていた。 蓄光剤が含まれたそれは、夕方になると僅かに発光した。 小さい頃はそれを拾って集めることが好きだった。 陽の下では砂に紛れ、暗くなって初めてそこにあったのだと気づく。 それを一つ一つポケットに入れていく。 ずっと変わらないでいたい。 これらの写真にはネガの後ろに蓄光紙を挟んだ。 暗がりに浮かび上がる、見逃してしまいそうな、 光にも及ばない灯り。 あの頃の気持ちを忘れようとも、無くならないように。 PROFILE 加藤 孔士朗 履歴 1998年 福島県いわき市出身 前へ 一覧へ 次へ ARCHIVES ARCHIVES ALL 2024年2023年2022年2021年2020年2019年2018年2017年2016年2015年2014年2013年2012年2011年2010年2009年