【 Virtual Color 】
運命的な出会いを果たし、まずはじっくりと拝見させていただく。
※100mmマクロのピントリングを指先で操りながら、静かにファインダーを覗く。
小さく小さく息を吐きながら、語りかける様にシャッターを切り続ける。
徐々に意識が遠のくにつれ、人としての雑念が消えてゆくと、ようやく彼らとの対話が始まる。
対話が進めば進むほど、精神と身体が融けていく様な不思議な感覚に囚われる。
間もなく意識が途切れる直前に、彼らの本質を感じる気がする。
寸前のところで我に返り、写真を確認する。
※ 2時間程繰り返し
もはやこの流れは中毒に近い。傍から見れば異常と思われるだろう。
しかしながら酸欠になりながらも撮り終えた写真は、我が子の様に尊いものだ。